悪質な取立てを警察に訴え出る時に押さえておくべきポイント。返す必要のない借金どうする?

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悪質な取立てを警察に訴え出る時に押さえておくべきポイント。返す必要のない借金どうする?

返すべき借金、返さなくてもよい借金がある

借金には優先して返済しなければいけない借金と、返済不要の借金があります。

返済不要とはどういうことか、それはヤミ金融から借りた借金が該当します。

ヤミ金が貸し付けるお金というのは、そもそも出資法に違反している法外な金利を

要求するため公序良俗違反になります。

公序良俗違反ということは、契約そのものが無効になるため借りたお金を返済するという

正当性が無くなってしまいます。

返さなくていいなら、返さない前提で借りればいいんじゃないの?そうすれば得する!

と言う考えが頭をよぎる人がいますが、それも間違っています。

返すつもりが無いのに借りる行為は、そのものが詐欺罪に当たるからです。

いくら相手がヤミ金だからといって、返さす意志が無い前提で借りるのは犯罪です。

とは言え、犯罪者であるヤミ金業者が、借りた人を詐欺罪で訴えることはまずありません。

何故なら自分が犯罪を犯している状態で、それを立証することはないからです。

ヤミ金からの借金は返さなくてもよい借金ですが、それでもヤミ金はしつこい取り立てを

行ってくることがあります。

電話、自宅や勤務先への押しかけ、落書、ビラ捲きなどあらゆる方法で嫌がらせをしてきます。

そもそも犯罪を犯しているので、取り立てで追加の犯罪を積み重ねようが何とも思いません。

そんな時は弁護士や司法書士に依頼して、取り立てを辞めるように勧告してもらいましょう。

とは言っても相手はヤミ金ですから、そう簡単に取り立てを辞めるような輩ではありません。

ヤミ金が警告を無視するようであれば、法的手続きに出るしかなくなります。

警察へ届け出ると言う方法もありますが、警察ではなかなか相談に乗ってくれなかったり、

相談に乗ってくれても対応がのんびりしてることが多いのが現状です。

警察の動きが鈍い場合には、裁判所に「債務不存在確認訴訟」または「不当利得返還請求訴訟」

のいずれかで争うことになります。

裁判になればヤミ金融が法定で争うことはまずありません。

何故ならば、自分自身が違法行為をしていることが分かっていて、裁判に出向いても

敗訴するのは目に見えているからです。

そのため、ヤミ金相手の訴訟については意外と簡単に訴えた側の勝訴がおります。

そうなればヤミ金はそれ以降、取り立てを行うことは出来なくなります。

万が一、それでもヤミ金が取り立てをしてくるようであれば、警察に相談してください。

裁判で勝訴した以上はヤミ金の取り立て行為は完全な恐喝になりますので、

警察としても動きやすくなります。

このようにヤミ金からの借金は返済する必要がありませんし、利息として支払ったお金は

返還してもらうことができます。

ヤミ金は恐ろしいから返済しないと痛い目に遭うと思っているかもしれませんが、

法的に守られているのは違法な金利で借りてしまった側です。

泣き寝入りのような形で返済を続けていると、骨の髄までしゃぶりつくされてしまいます。

ヤミ金から借りないことも大事ですが、借りてしまった場合でも正しく対処すれば

被害は最小限で食い止めることができるでしょう。

借金問題を警察に訴え出るときの注意点

借金問題を抱えていて悪質な取り立てなどに苦しんだ結果、派出所を含めた

警察署へ駆け込む人はかなり多くいます。

しかし警察署で相談しても、しっかりと対応してもらえなかったと話をする人を良く聞きます。

相談して良かったと言う人もいますが、効果が無かったとするのはどうしてでしょう。

派出所で相談しても相手にしてもらえなかったと言うケースでは、

警察官側、相談者側の双方に問題の原因があります。

それではまず警察官側の問題を見てみましょう。

警察官は「民事不介入だから」という言葉を良く使いますが、正しく理解していない可能性があります。

お金の貸し借りは民事のことだからという意識があるのでしょうが、暴力に関係なく

取り立て行為の規制が警察の取り締まり対象であることを知らないのでしょう。

また、ヤミ金の行為が犯罪行為であること、出資法違反が警察の取り締まり対象であることなどを

知らないケースでは「暴力」があるかどうかでのみ判断する警察官が多くいます。

そのために、相談に行ったのに相手にしてくれない、民事不介入などと言われてしまうのです。

では次に相談者の問題について見てみましょう。

警察官に相談するのに、しっかりとした法的根拠を知らないまま「民事不介入」と言われ、

引きさがってしまう点がまずあります。

これは警察に相談すれば何でも対処してくれると思っているところから来ています。

ちゃんと説明しなければ、理解の浅い警察官がいた場合に対処してもらえなくなります。

違法性があることをしっかりと説明できていないので、「ダメか」と簡単に諦めてしまうのです。

また、対応した警察官の名前を控えておかないなどの問題もあります。

ではどのように対処すれば警察官が動いてくれるのか方法を見てみましょう。

まず、警察官から無碍な扱いを受けたとしても、イライラせずに落ち着いて説明しましょう。

そして以下の内容をしっかりと確認、質問しましょう。

  • 悪質な取り立ては警察の取り締まり対象であることを説明
  • もし取り締まってくれないのであれば、その理由を一筆書いてもらう
  • 対応した警察官の名前、部署、役職名を控える。名刺などをもらう
  • 上司の名前を確認し、対応を依頼する
  • 暴力がある場合は診断書を持参する
  • 何でもいいので証拠がある場合は持参する、写真、紙、録音テープなど
  • 証拠が無い場合でも、いつ誰がどんな方法で取り立てに来たのかをメモし提示する

このように警察官とのやり取りを明確にできるようにしておきましょう。

大事なのは警察官の名前を聞いておくことです。

それによって「言った、言わない」の水掛け論になることを防ぐことができます。

警察は中々動いてくれないというのは、正しいやり方で相談していないからです。

正しく相談し、対応を依頼すればヤミ金融などに対し適切な処置をしてくれます。

警察が動いたとなれば、ヤミ金業者の多くは逮捕されるのを避けるために

「取り立てはしない、借金は存在しない」などと言うことがありますが、

その際に注意すべきことは「完済証明」を送付してもらいましょう。

送るのを渋る場合でも、水掛け論になることを避けるためにも絶対に「完済証明」を

送付させましょう、それが送られてこなければ再び警察へ相談すればいいのです。

警察は民事不介入ですが、悪質な取り立ては取り締まりの対象であることや

ヤミ金はそもそも違法であり警察の検挙対象であることを説明しましょう。

どうしてこっちが説明しなきゃいけないの?と思うかもしれませんが、

使えるべき武器は上手におだてて使えばいいのです、自分に有利になるツールですから

それを下手なプライドで使わないと言う選択肢は自分の首を絞めるだけなのですから。

 

 

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