任意売却Q&A

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任意売却Q&A

Q:任意売却後の残債務は払わなくてもいいの?

A:ローン会社かサービサーへ譲渡されます。

任意売却した後に残った債務(無担保債権)は、免責されることはありません。

そして 残債務は、ローン会社へ あるいは 金融機関からサービサー(債権回収会社)へ譲渡されます。

通常サービサーは、残債務の1から2%で無担保債権を買い取ります。

そのため 債務者は、残債務の5%程度の一時金を支払うことで、処理できる可能性があります。

一時金がないケースでは、5000円から3万円ぐらいの分割返済が認められます。

Q:税金などの滞納があるけど任意売却できる?

A:不動産の差し押さえの有無によって異なります。

税金などの滞納がある場合の任意売却については、不動産がどの状態にあるかで処置が異なります。

不動産の差し押さえが付いていなければ、何の制限もなく そのまま売買できます。

しかし 差し押さえられている場合には、役所などのそれぞれの管轄部署への対応が必要です。

これら対応を債務者個人で行うことは大変なので、専門家に依頼してください。

任された業者は、債務者に代わって 手続きの一切を行います。

Q:任意売却後の残債務の支払いで家族には迷惑がかからないの?

A:迷惑がかかることはありません。ご安心を。

競売よりも高く売却できるといっても、債務が残ることには変わりありません。

そこで 気になるのが、売却後の残債務で 妻や子供に迷惑が掛からないかということです。

しかし、心配は無用です。債権者は、住宅ローンを組んでいる当人や その連帯保証人にしか請求することができないからです。

また、当事者以外に その秘密を漏らすことも禁止されています。

ですから 債権者は、「奥さんにも責任があるんだから支払ってよ」などと主張することはできないわけです。

ただ、悪質な業者にローン問題の解決を相談すると 思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。

ですから、信頼できる業者を探して依頼してください。

Q:任意売却を専門家に依頼すれば債権者と面会しなくてもいいの?

A:はい、顔を合わせる必要はありません。

任意売却するには、債権者と交渉しなければなりません。

しかし、こうした事態になってしまった以上 債権者とは顔を合わせたくない人も多いことでしょう。

その点、専門家に手続きを依頼すると、債権者と顔を合わせなくて済みます。

不動産の処分が終わるまで、依頼された専門業者が 債権者と直接やり取りしてくれるからです。

Q:任意売却中に火災保険の更新通知が来た!更新は必要ですか?

A:必要です。

任意売却中に火災保険の更新通知が届いた場合、保険料を支払って更新しておいた方がいいです。

任意売却中でも、火災になった場合には 保険料が支払われるからです。

質権設定がなされていれば 質権者へ、設定がなければ 契約者に支払われます。

ですから、リスク回避のために ぜひ更新しておいてください。

なお、長期の火災保険に加入している場合には、一旦解約してから年払いの火災保険に加入することをお勧めします。

もし保険料が数十万円程あれば、手元資金を多少残すことができるからです。

Q:任意売却したんだけど旅行や転居は裁判所への届け出が必要なの?

A:必要ありません。

任意売却すると 旅行や転居の際に 裁判所への届け出が必要だと、勘違いしている人もいます。

任意売却と破産を混同しているのでしょう。

破産した場合には届け出や許可が必要ですが、任意売却の場合には何か制限を受けることはありません。

もちろん、職務上の資格制限などの制約もありません。自由に仕事に就くことができるのです。

Q:任意売却をするとき、銀行口座の残高はゼロにするべきなの?

A:はい、ゼロ円にしてください。

任意売却する際には、資金の動きがないようにしましょう。

住宅ローンの引き落とし口座に残高がある場合、ゼロ円してください。

もし 電気・ガス・水道・電話料金などの引き落としが 同じ口座になっている場合には、住宅ローン以外の引き落としを全て 他の口座に変えます。

Q:競売になってしまったけれどいまから任意売却は可能?

A:可能です。

競売の申し立てが行われてから 実際に入札が実施されるまでには、4ケ月から6ケ月かかります。

ですから、その間に 任意売却することは可能です。

ただし、入札開始までの期間によって可能性は変わってきます。

担保不動産競売開始決定通知書が届いてすぐの時点:70%


執行官と不動産鑑定士が内覧の調査に来た時点:50%


期間入札の3ケ月前:40%


期間入札の2ケ月前:30%


期間入札の1ケ月前:10%


入札期間間近:ほぼ0%

開札日が近づくほど可能性は低くなっていますが、不動産の買い手を見つけ 返済し 競売を取り下げる手続きを、短期間で行うことには無理があるからです。

また、買い手が見つかっている場合でも、親子間や身内間だと 債権者が応諾してくれないこともあります。

可能性が低い場合でも諦めることはありませんが、過度な期待もしない方がいいかもしれませんね。

Q:所有者が行方不明でも任意売却できるの?

A:はい、可能です。

所有者の居所が分からず 戻る見込みのない場合、財産管理人がいなければ 家庭裁判所で不在者財産管理選任の申し立てを行うことができます。

この申し立てを受けた裁判所は、不在者自身や不在者の財産と利害関係がある第三者の利益を保護するために、財産管理人選任などの処分を行ないます。

そして、このようにして選任された不在者財産管理人は、不在者の財産を管理・保存することになります。

また、家庭裁判所の権限外行為許可を取得すれば、遺産分割や不動産の売却などを行うことも可能になります。

つまり、所有者が行方不明の場合でも 任意売却できるということです。

Q:任意売却したら立ち退き料はどれぐらい貰えるものなの?

A:一律でいくらとは決まっていません。

任意売却は、債務を支払うために行う手段です。そのため本来は、売買代金の全額を債権者が回収できます。

しかし、資金がないから こうした事態になってしまったわけで、多くの債務者は引っ越しを容易にできる環境にありません。

そこで債権者は、売買代金を 引っ越し代として配分し、不動産の引き渡しが円滑に行われるよう 手助けします。

実際にいくら貰えるかは、売却金額などによって異なりますが、住宅金融支援機構の場合には上限30万円と決められています。

Q:任意売却をするうえで、費用負担が心配です。

Q:任意売却をするうえで、費用負担が心配です。

専門家に相談をしようかとも思うのですが、専門の業者に頼むと費用も大きいのかな・・・と迷っています。一般的な相場などもあるのでしょうか。

A:任意売却を専門としている業者の料金倦怠は、どれも同じと言うわけではありません。しかし、一般的には不動産売買の仲介手数料と同じ・・・と考えてください。

簡単に計算をすると、売買代金×3(%)+6万円+手数料(消費税)。任意売却専門の業者といっても不動産業者なので、手数料=仲介手数料となります。

ここで注意してほしいのは、最初にお話ししたように「どれも同じではない」ということです。プラスαで必要になることもありますので、どこも同じとは思わずにまずはきちんと料金を確かめるようにして下さい。中にはコンサルタントからの紹介で別途紹介手数料が必要になることもあります。

迷っているのであれば、成功報酬で後払いになっています。コチラの方もきちんと確認はしてほしいのですが、不動産の売却代金より支払いをすることになりますので、特別に費用を用意する必要もありません。前もって料金を確認したうえで、安心できる任意売却専門業者に頼むことはスムーズに進みストレス負担も軽減できるメリットもあります。

Q:競売と任意売却では、引っ越しの費用はどうなるの

A:競売と任意売却の違いのひとつが引っ越し費用ともいえます。とはいっても、100%どちらがどうというわけではありません。

競売に関しては、退去に当たって引っ越し費用をはじめとする様々な金銭を買受人が支払う必要はありません。法的に行われることなので、当然と言えば当然のことです。

最近では法手続きも状況が変わり、強制執行や退去までの日数分、家賃相当額の損害賠償など請求できるものも増えています。

任意売却については債権者によりけり・・・交渉次第で引越し費用を負担してもらえる場合があります。

売却代金より引っ越し費用を配分金としないという債権者も多いですが、あなたが誠意ある行動をした場合、引越し費用を負担してくれる場合もあります。

また住宅金融支援機構などの場合「自己破産をしている場合」を条件で引っ越し費用を出してくれます。

引っ越し費用が欲しいあまりに、債権者との話し合いがこじれてしまったなんてことがないようにするためにも、こういう話は専門家に任せる方が安心です。

 

 

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