和解は個別
任意整理では、各債権者と個別に交渉して和解し、個別に支払いをしていくのが基本です。
自己破産や個人再生であれば、債務者が自己破産します、個人再生をしますと手を挙げれば、各債権者が揃ってその手続きに協力してくれます。
でも、任意整理の場合には、債務者が任意整理をしますと手を挙げても、債権者は協力の体制は整えてくれますが、後は債務者のほうから１件ずつお願いをしていかなくてはいけません。
このことは特定調停でも同じで、特定調停では各債権者ごとに申立をしなくてはいけません。１０件の債権者と特定調停したいなら、１０件の申立をしなければいけないということです。
自己破産や個人再生では申立はまとめて１回で済みますので、少し話は違ってきますよね。
貸金業者にはいろいろなところがあり、任意整理に前向きな対応をしてくれるところもあれば、非常に厳しい対応をしてくるところもあります。
和解は個別に行われますので、中には和解に至らないところも出てくるかもしれません。
一般的には、取立が厳しい貸金業者は任意整理にも厳しい対応をとることが多いので、取立の厳しい貸金業者からは借りないようにするか、借りてもすぐに完済したほうが良いでしょう。
それから、大手の貸金業者は積極的に和解に応じてくれる傾向があります。大手の貸金業者は社会的なイメージを大事にしますので、そうした対応になるのでしょう。
もしものことも考えれば、やはり借入先は大手の貸金業者に絞っておくのが良いと思います。
