【借金相談の注意点】どの弁護士を選ぶかで結果は全然違う。

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【借金相談の注意点】どの弁護士を選ぶかで結果は全然違う。

弁護士なら誰でもいいわけではない

借金を返せずに困っているなら、早く弁護士に相談しなさい!とCMだけでなく社会全体ががそう思っているのではないでしょうか。その考えは間違いではありませんが、弁護士なら誰でもいいわけではありません。「知り合いに弁護士がいるから紹介してやろうか?」という話には、安易に飛びつかない方が良いでしょう。

 

借金の解決には、任意整理、民事再生、自己破産などの順番で法的な手続きをすることになります。一般的に任意整理や民事再生というのは、弁護士にそれなりの経験がなければ可能かどうかを判断することも難しいと言われています。

 

そのため、任意整理や民事再生が可能なのに自己破産を勧める弁護士がいます。自己破産をすぐに選択することは債務者にとっていいことではありません。例えば、住宅ローンの支払いが残高不足で不履行になり数か月にわたってそのことに気が付かず、いきなり銀行から競売に関する告知が来たことで滞納していることに気が付いたケースです。

 

これはお金がなくて滞納していたわけではなく、実際には引き落とし口座にお金がなかっただけで、その人は会社員としてしっかりとした収入もあり住宅ローンの支払いは全く問題なかったのです。しかし、駆け込んだ弁護士事務所に相談した結果自己破産を勧められたのです。

 

たまたまお金を移動させていなかっただけなのに、下手をすれば自己破産の手続きを開始していたかもしれないのです。このような例では実際に収入があるので自己破産は認められませんが、弁護士に相談すれば!という思いだけでは落とし穴があることを知りましょう。

借金に関して弁護士が出来ることは限られている

弁護士に相談すれば債権者との交渉も全て上手くいくと思ってませんか?弁護士の交渉術は確かに一般人よりはテクニックがあるかもしれません、しかし借金に関しては弁護士だからといって債権者との交渉が、とんとん拍子で弁護士側の思うように進むとは限りません。

 

何故か、それは借金を返せないという現実があるからです。借金を返済するのは契約に従い当然のことですから、それができないとなれば分が悪いのは債務者です。法律的に債務者は借金を返済する義務があるわけですから、それができないとなれば立場的には弱くなります。

 

弁護士がテクニックを発揮できるのは、法律という後ろ盾がありそれを武器にして相手と交渉することができる場合に限ります。借金に関しては任意整理、自己破産、民事再生などの手段を選択するだけで、債務残高の減額交渉については、よほどの経験者でない限りは難しいでしょう。

 

弁護士はスーパーマンではありません。弁護士に頼めば全て解決するわけではないことを知りましょう。高額な弁護費用を負担して、自分にとって利益の少ない結果になってしまっては何のために依頼したのかとなってしまいます。

弁護士は絶対的な正義ではない、自己防衛も大事

信頼できると判断した弁護士に借金問題を依頼し、着手金を払ったのに結果的には自己破産するしか道がないと言われ適当な処理をされてしまった。しっかりとした契約も交わさずに、言われるがままにしていたら本当なら家を手放さずに済んだのに、一家離散してしまう結末を迎えた。

 

こんな悲しい話は自分には起こりえないと思っていませんか?そうだとすれば甘すぎると言わざるを得ません。弁護士は借金問題に関して言えば、債務者にとって絶対的な正義ではありません。弁護士にとっての正義は法律ですから、法律に則した判断は素早く対応してくれます。となれば借金において法律上の手続きとなれば一番簡単に選択できるのが、「自己破産」です。

 

それ以外の民事再生などは判断もさることながら手続きや交渉といった、難しい課題を乗り越えなければならず、経験のあるなしにかかわらず弁護士としては対処したくない解決方法と言えます。

 

弁護士全てがそうではありませんが、着手金をもらった後は適当に処理し債務者の実状など全く気にせず、法的にスマートでスタンダードな方法で解決してしまうケースが多くあります。

 

大事なことは弁護士のことを過信しないことです。そして自分も参加して一緒に解決していくことを積極的に行動で示しましょう。そうすることが自己防衛に繋がる第一歩になるからです。いつの間にかお金を払って、いつの間にか自己破産させられ、借金は無くなったけれど、何もかも失ってしまったということにならないよう少しでも自分に有利になるように努力し、丸投げしてはいけません。

 

 

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