債務超過になり、任意売却したが失敗してしまった人の実例

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債務超過になり、任意売却したが失敗してしまった人の実例

任意売却を勧められたが、最終的に失敗した

債務超過になり、任意売却したが失敗してしまった人の実例です。

 

事業を始めて最初の数年は調子良く利益を出すことが出来ていましたが、

リーマンショックの煽りをもろに受けてしまい一瞬にして借金だけが残って債務超過に陥りました。

自宅のローンも残っていたので債務整理について考えた結果、家を購入したときの不動産業者が

任意売却について優秀な弁護士を紹介してくれると言われたので、ありがたいと思って

弁護士を紹介してもらって依頼しました。

 

依頼するときに話を聞いていると、引っ越し費用も捻出できますって言われて

任意売却すれば残債はゼロになるので事業の負債解消に専念できますよって聞きました。

住宅ローンの残債がゼロになることがその時の自分にとっては救いだったんです。

 

実際に手続を始めてもらい殆どすべてのことを弁護士に一任したまま、自分は事業再建に向けて

どうすればいいかを考えることに専念していました。

しばらくして弁護士から任意売却についての報告を受けた時に、唖然としましたよ。

・売却代金の中から引っ越し代金は捻出できなかったこと

・任意売却での売り出し価格と債務との間には600万円の残債があること

これを聞かされた時は、じゃあどうすればいいの?って聞いてしまいました。

 

よくよく調べてみると、引っ越し代というのは昔は捻出できるケースが多かったものの、

今ではほとんどの任意売却でそのような代金は出ないようになっていることを知りました。

おまけに任意売却で残債がゼロになることなどマレなケースで殆どは、残った残債を

債権者と交渉して毎月返済する必要があることもその時に知りました。

 

当初の依頼時に聞いていたことと全く違う結果になってしまったことを問い詰めたのですが、

それはこちらには責任がないと言われてしまいました。

売却金額は絶対的なものではないので、残債が残ることもあるのは当然のことで

契約書のこの部分に記載していますというんですよ。

 

本当に腹が立ちましたが、後の祭りです。

自分で確認もせずに弁護士に一任してほったらかしにしたのが間違いでした。

結局、任意売却はそのまま進めて事業の再開については別途、債務整理を行う方向で

調整することとなったのです。

 

失敗の原因は何だったのか

この方が任意売却で失敗した理由は何だったのでしょうか。

任意売却を依頼する手続きを見ていると、弁護士の甘い言葉に踊らされているのが分かります。

ご自身でも最終的に反省されていますが、自分で確認せずに弁護士に一任し続けたことが

失敗に繋がった一番の原因だと言えるでしょう。

 

引っ越し費用が出ない事、任意売却で残債がゼロになることなどは自分で少し調べれば、

おかしな点にすぐに気が付くはずです。

事業を復活させることばかりに気を取られてしまい、家を売るという大事な事を

弁護士という第三者に丸投げしてしまったことは後悔してもしきれない失敗だと言えます。

 

このようなケースはかなり多く見られます。

特に不動産業者が間に入っているような場合に多く見られるケースで、

任意売却にあまり強くない弁護士などが絡んでいることもあります。

言葉巧みに言いくるめられることもありますが、今回の場合は弁護士側も非常にやりやすかったでしょう。

というのも、殆どお任せ状態でしたから疑念を持たれることもなく好き放題出来たわけです。

 

手を抜けば抜くほど、任意売却は売る側に損になる傾向が強いとされています。

弁護士は適当に売却して、利益を手にすることができれば良いという程度にしか考えていなかったと

思われます、かといって弁護士の責任を問うことは非常に厳しいです。

何せ契約書をしっかり確認もせずに一任していたわけですから、落ち度はむしろ依頼人にあります。

このようなことにならないように、弁護士だからという理由だけで信用し過ぎてはいけません。

 

 

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