自己破産による借金整理方法(自己破産1)

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自己破産による借金整理方法(自己破産1)

自己破産による借金整理方法は年々減少の一途を辿っています。

これは一時期のクレジットカード破産などが法改正により減少しているためと考えられます。

まず、自己破産とはどのような債務整理になるのかを見てみましょう。

自己破産とは

自己破産は債務整理の最終手段と考えられており、債務そのものを帳消しにするという整理法です。

債務を返済する必要がなくなるという大きなメリットがありますが、

逆に財産といわれるものは全て失うことになりますので住宅などの財産は失います。

そういう意味でも最終手段と言えるでしょう。

自己破産を行うと

自己破産の手続きは破産の申立→破産手続開始の決定→免責となります。

メリットは前述のとおり債務が免責されることですが、

デメリットとしては前述以外にも弁護士や公認会計士になれない

資格制限がありますが、免責されればなくなります。

他のデメリットとしては金融機関が共有するブラックリストに登録されますので、

一定期間は金融機関からの借入を行うことが出来なくなります。

注意:自己破産しただけでは借金は帳消しになりません。

自己破産後、裁判所に免責の申し立てを行い、

それが認められた場合のみ借金が帳消しになります。

自己破産の免責が許可されないケースはこちら

自己破産を適用するケース

債務の返済が困難な状態になってしまうと、生活レベルが極端に落ちてしまうため

精神的、肉体的にもダメージを負うことになります。

そのため、債務が多額になる場合は自己破産を選択するのが、

最も有効とされています。

なぜならば他の方法で債務整理を行うと最終的な債務は残ってしまうため、

借金からの脱出までに苦労することになるからです。

また、自己破産すれば債務がなくなりますので人生をやり直すことが出来ます。

ただし、その計画が現実的でなければいけません。

このように債務整理の最終手段としての位置づけがある自己破産ですが、

免責が認められないケースもありますので事前に検討しておきましょう。

また、自己破産者を狙った悪徳金融にも注意が必要です。

事業で失敗して自己破産した実例

経営していた会社が倒産し、自己破産の申請をしました。

約2ヵ月後に自己破産が認められ、借金地獄から抜け出しました。

実は、私が会社を倒産させるのは2度目の出来事です。

かつて家族で経営していた会社が倒産していたのです、

従業員数も数人と少なく、小さな会社でしたが

負債総額は4億円を越え、どうしようもなくなって倒産をしました。

このときの私の役職は専務取締役。

個人保証をした債務が8500万円ほどでした。

何とかこの借金を返して行こうと、祖父から受け継いでいた土地を処分し

自宅マンションを売り、約半分ほどの返済をしました。

そして何とか会社を再びやり直そうと奔走した結果

公的機関から信用を受けることができ、会社を再建することになったのです。

もう一度這い上がることし考えていませんでしたが

現実は大きなマイナスがついた状態からのスタート。

当面の資金を得るために手形を発行し

手形を落とすために手形を落とすことの繰り返し。

気付いたときには、ヤミ金にまで手を出してしまいました。

思えば、初めの倒産時に自己破産しておけば良かったのです。

往生際が悪く足掻いた結果が、再び3億円の債務でした。

もう返済ができずに、どうしようもない!という状態になったとき

弁護士さんに相談すると

「今すぐ会社を倒産させましょう。そして自己破産しましょう。

このままでは親戚にも迷惑がかかります」と言われたのです。

そして、裁判所に自己破産を申請し、債務が免責されました。

今はかつて取引があった会社の社長に誘われ

そこでサラリーマン生活を送っています。

自己破産を考えている方が持ちやすい疑問

疑問1)夜逃げをしたら借金から逃れられる?

夜逃げをしても借金から逃げることはできません。

一時的には所在が分からなくなるため、督促は止むかもしれません。

しかし転居先で住民登録ができないため

国民年金、健康保険の適用、子供の学校などで

いずれ住所登録の必要が生じるため、結局バレてしまいます。

疑問2)ギャンブルなど免責不許可事由に該当したら自己破産できない?

免責不許可事由にあたる場合でも、裁判官の裁量で

免責が決定されることもあります。

本人の反省具合、家族の状態などで情状が酌量されます。

疑問3)退職金があると退職させられるの?

破産したからといって、退職金を理由に退職を強要されることはありません。

このため、会社に勤務しつつ、退職したとすれば手に入る

金額の1/4まで破産管財人に分割して支払いをします。

疑問4)浪費は、免責不許可事由になる?

浪費は免責不許可事由です。

しかしクレジットカードの使いすぎなど浪費は基準が難しいです。

一般的に考える浪費は、不要不急の出費が生計費の1/3以上になった場合です。

ただし、一度だけの場合は「浪費」にならず

長期間にわたり浪費が続いた場合に認められるようです。

疑問5)借金の金額が少ないと自己破産できない?

自己破産に借金の金額は関係ありません。

借金の金額が200万円程度でも、病気で働けないなどの

事情がある場合には、自己破産をすることができます。

疑問6)家財道具や生命保険も全て換価されるの?

同時廃止では財産の処分はありません。

もちろん生命保険を解約する必要もありません。

しあkし、解約払戻金が大きい場合には同時廃止にならないため

相当額を一部弁済する必要があるかもしれません。

破産管財選任になると、財産は処分されますが

生活に必要な家財道具は処分されません。

 

 

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