利息の天引き
貸金業者の中には、利息の天引きによる貸付を行っているところがあります。
利息の天引きとは、貸付の際に予め利息分を差引して現金を借主に渡すことを言い、ヤミ金融業者ではこの利息天引きが一般的になっています。
例えば、50万円を利息の天引きによって借り受けるときを考えてみましょう。年率が18%で返済期限が1年後という場合、50万円×18%=9万円が年間の金利になります。
利息の天引きでは、この金利分の9万円を貸付の際に差引して渡すことなので、実際に借主が受け取る金額は50万円?9万円=41万円になるということです。
要は利息の前払いということですね。50万円の借用書が交わされたにもかかわらず、受け取る金額が41万円では納得ができないという人もいると思います。
利息を先に払うか後から払うかの違いだけなので、最終的には支払う総額は同じになりますが、お金の現在価値と将来価値を考えると借主は損をしていることになります。
借入れた金額を年率20%で運用したとすれば、50万円の現金借入で1年後には10万円の利益がでることになります。
1年後の金利分9万円と元本の50万円を支払っても、手元には1万円残ることになります。
一方、利息天引きで41万しか現金を受け取れなかったとすれば、41万円×20%=8万2000円が1年後の利益になります。
受け取った41万円と運用で得た利益の8万2000円を足しても、50万円にはなりませんよね。