お金を借りた人に悪いような気がして自己破産しづらい
借金は返すべきです。
これは正論であり、間違った意見ではありません。
借りたのに返さなくても良い、となれば最初からお金を踏み倒してやろうと
借金を繰り返す人が出てくるかもしれません。
借りたものは返すべきであり、返さないのは褒められた行為ではありません。
しかし、中には借金の返済に苦しみ、自ら命を絶ってしまう人や
銀行強盗や恐喝などの犯罪に走ってしまう人もいます。
実際、平成15年には24万件もの自己破産がありました。
そして同時に自殺者や強盗、窃盗、詐欺などの犯罪も増加するという自体になり
経済困窮者がた社会に与える影響の大きさが問題になりました。
こうした社会的な影響を考えると自己破産の制度は必要なのです。
また、自己破産をする人の中には事業の失敗など
本人の責任とは言い切れない理由で借金を背負ってしまう人もいます。
不慮の事故や病気で働くことができなくなり、借金が返済できなくなってしまった人もいます。
自己破産は社会にとって必要な制度であり、自己破産をしたからと他人に非難されるものでもありません。
自己破産は法律によって定められた権利です。
債務者の財産等を適切かつ公平に清算し、債務者の経済生活の再生を目指す制度です。
つまり、生活に必要なもの以外の全ての財産を差し出すことで
借金の返済を免除し、人生を立て直す機会を与えるためのものです。
自己破産は褒められたことではないにせよ
借金の返済に苦しみながら一生働きづめになるのも決して人道的とは言えないことは明らかなのです。